
ニュース&トピックスのコーナーを使って、『役員が語るモノづくりの心』と題した、弊社役員からのメッセージを連載しています。
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今回は世界のモノづくりブランドとしてのTPMを話してみたいと思います。
TPMの歴史は長く誕生から40年近くになりますが、海外企業へのコンサルティングが始まったのは1990年代に入ってからです。その後、TPMが本格的に世界へ広まるきっかけになったのは、あるグローバル企業の日本法人での成功と、それにもとづく全社展開がありました。
では、なぜTPMが世界に受け入れられたのでしょうか。その大きな理由に、「自分の設備は自分で守る」という、一見海外の企業にはなじまない考え方が、予想に反して?彼らのモノづくりの現場で受け入れられたことにあると言えるでしょう。
しかし、よくよく考えてみれば人間生活の面でそれは至極当然で、日本的と言うよりも、人間的、人間くさい考え方で、モノづくりの現場にうまく適合できたからではないかと思っています。
ここで、海外企業で実際にTPMを推進された方の声をいくつか紹介します。
TPMでは、CEOが自ら『やるべきことはやり通す』という姿勢を示すことが大事だ。
生産時間の無駄になるから時間が取れないと考えてはいけない。近い将来への投資だ。また、TPMは改善された結果を維持できる仕組みをもった素晴らしい活動で、その活動は次の領域、別の領域へと拡げやすく、一度成果をあげると、より良いレベルに向けてそれを徹底して続けていくようになる。(インド企業)
TPMはある意味、忍耐と個々人のコミットメントを必要とする。
多くの人は他の手法と同じように考え、短時間での成果を期待するので、本格的にTPM活動を行うことに強いためらいを覚える。だから、TPMがまさに日常の活動として推進していく方法であることを説得することに、多くの時間と労力がかかってしまった。
しかし、いったん全員が参加意識をもち、自分の活動であることが浸透すると、非常に強固な活動となって展開されるものだ。活動内容、達成したことが評価、認められ、それを通じて皆の中にプライドが醸成されていく。(フランス企業)
TPMは "天使の連鎖" だ。
いったん初期清掃を始めると、不具合を発見するだけでなく、変化をもたらす方法だとわかりだす。そして、それが役に立ち、価値があるものだと気づく。やがて突然、それに専心し、よしやってやろう!という思いになる。(アメリカ企業)
いかがですか? 日本も海外も変わりませんね。TPMの神髄は、ユニバーサルです。
世界に大きく広がったTPMですが、問題がないというわけではありません。その一つに、コンサルティングの現地化の問題があります。TPMがいつまでも日本人にしか指導ができないものでは、いずれ衰退するでしょう。
幸い、TPMは8本柱を中心とした具体的展開プログラムをすでに書籍やセミナーの形で世界に発信しており、これをベースにコンサルティングに携わる人も世界各地に存在するようになってきました。
我々としては、日本発の「正しいTPM」を世界に普及させるため、模範となる指導、診断に今こそ力を入れなければならない時と考えています。
JIPMソリューション 中野 金次郎
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【世界に広がるTPM】
80年代半ば頃から海外企業でもTPMに関心を示すようになり、1991年にはVOLVO(ベルギー)が海外事業場として初のTPM賞を受賞しました。90年代後半からTPM賞に挑戦する海外企業が急増し、近年では40ヵ国を超える国でTPMが実施されており、毎年100事業場前後の海外事業場がTPM賞を受賞しています。
海外エリア別のTPM優秀賞受賞実績の分布 [2007年度末現在]
【バックナンバー】 シリーズ 『役員が語るモノづくりの心』
・Vol.3 PDCAが持続的成長を実現させる (大崎 秀夫) ・・・ 2008年6月18日 公開
・Vol.2 真の5Sで再出発! (渡辺 高志)
・Vol.1 TPMは人づくりそのもの (中野 金次郎)