
TPMは国や業種を問わず数多くの企業に導入され、事業所ごとにそれぞれ特徴ある活動が展開されています。はたして、隣の工場はどのように活動を進めているのか? 気になるところです。
そこで、ホームページでTPM活動の概要を紹介している企業様にスポットをあて、許可をいただいたうえで、その内容を紹介します。 また、実際に工場に訪問しインタビューした内容もレポートします。
不定期になりますがシリーズ化して続けますので、お楽しみに。
記念すべき第1回は、静岡県のサクラ工業(株)様のご紹介です。
【 サクラ工業株式会社 様】
1955年設立と同時にモーターサイクル部品の生産を開始。主にマフラーを製造しています。TPMは1987年に初めて導入。試行錯誤の時期も経て、1996年に現在のベースとなる活動をキックオフしました。以来、10年以上にわたり息の長い活動を続けています。
*右の写真は今回ご対応いただいた皆さんです。
左より、伊藤隆康 氏(製造部 次長)、牧田隆広 氏(本社工場 製造6課 課長)、天野広茂 氏(本社工場 工場長) 、桐山恵司 氏(TPM推進室)
■ホームページ紹介 (TPM活動の紹介ページ) http://www.sakura-kogyo.co.jp/kaizen.html
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ホームページでは、TPMを円滑に推進するための教育や情報共有化のツールを紹介されています。
・キーワードで活性化!
⇒ 400の改善キーワードをジャンル別に分類。TPM活動の考え方を集約した『サクラ語録集』。
・漫画化
⇒ その中で重要なキーワードについて漫画で表現した『110漫画』。
・CDショップ
⇒ 改善事例、教育資料などをCD化してラックに収納。情報共有化を図った事例。
・面白アイテム
⇒ 改善に必要なIE手法を楽しみながら学べる教育ツールの事例。
■インタビュー(抜粋)
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2008年7月4日 本社工場へ訪問し、TPM活動へのこだわり、自慢の改善などを伺ってきました。
Q) TPMを長年続けておられますが、その秘訣は?
A)
今取り組んでいる活動のベースは、1996年にスタートしました。既に10年以上になりますが、長続きの秘訣は次の3点にあると思います。
・社長をはじめとした役員・幹部層の活動を継続させる熱意
1996年に現在の活動をキックオフする際には、『TPMで21世紀のスタートラインに立てる会社にしよう』というトップの強い意思表示がありました。活動を推進するためにJIPMソリューションのコンサルタントにも毎月来てもらっていますが、他に社長・常務による現場指導を毎月2回欠かさず、これまでに137回続けています。管理者層で実施するものも含め、現在は月に5回の指導会を実施しています。現場も初めはついていくのに大変でしたが、自律的な活動が定着した今では月間イベントとして対応できています。
・他企業との交流
わが社の周辺にはTPM実施企業も多くあり、日頃から工場見学や勉強会を通じた相互交流を図っています。他社の推進上の工夫や改善事例を知ることは、活動を継続していくうえでとても刺激になります。また、現在では当社の主要サプライヤーさんに対しても、TPMをベースとした企業体質強化の支援を行っています。
・社内への活動情報の周知
TPMの全体的な動きに関しては、TPMニュース(さくらんぼニュース)を通じて情報発信しており、これまでの発行回数は126回を数えます。他にもホームページで紹介しているような各種ツールや、管理・監督者自身の教育を兼ねた「監督者便り」など当社独自でいろいろ工夫しています。
Q) キーワードを軸にしたユニークな活動展開をされています。
こだわりのキーワードを教えてください。
A)
また、指導会を開く毎に気になるキーワードが出てくるので、現在それら3000語を元に2008年版のキーワード集を作成中です。キーワードのまとめ方から分類・整理、教育ツール化まで一連の流れも標準化しています。
ほかに社長が日頃からよく口にするキーワードに、 『熱意と誠意』というのがあります。「最後に勝つのは熱意と誠意に優る者である。(熱意と誠意だけは人に負けないように、日頃から努力して欲しい。)」という意味の言葉ですが、当社のカルチャーを表現する良い言葉だと思っています。
Q) 社員教育にとても熱心に取り組まれていますが、今後の人材育成の方向性は?
A)
まず、基本的な考え方として、「自身の成長とともに、部下の成長を後押しできる人材」、「設定目標の達成とともに、仕事の仕組み・運用まで踏み込んで改善できる人材」 ということがベースにあります。
そのうえで、いま会社として特に力を入れているのが監督者層の育成です。 『監督者スキルアップ活動』と称し、TPMの中に組み込んで活動しています。具体的には、社内外での研修、テーマ改善(4カ月やりきりテーマ活動)を通じた問題解決のトレーニング、個人別スキルの見える化など、さまざまな形で展開中です。
また、監督者層の育成は海外展開にも関連してきます。現在当社では、インドネシア、ベトナム、タイに工場があり、来春にはブラジルの工場も立ちあがります。『監督者スキルアップ活動』は、"海外工場の支援ができる人材づくり"という点でも、当社にとって重要な位置づけになっています。
具体的な成果も出てきました。 インドネシア工場にもコンサルタントに来てもらっていますが、当社の社員も日本から毎月TPMの支援に行っています。私どもでは、3日でモノを完成させるという「3DAY生産」という仕組みを構築していますが、インドネシア工場ではこれを一歩進めて、1DAY生産の構想でTPM活動を推進しています。日本の工場も、うかうかしていられない状況です。
■製造現場にて
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製造現場では、先に説明のあった「3DAY生産」の推進事例として、『生産進捗管理の見える化』をご説明いただきました。自分たちで工夫した様々なツールを駆使して、材料待ち・冶具準備待ちなど「管理ロス」の大幅削減を達成されています。 また、ホームページにも紹介されている、IE面白アイテム 『ストライク開発ギブス』の使い方を見せていただき、大変興味深く拝見しました。
◎ 『TPM推進企業のホームページ紹介』 バックナンバーは こちら